【完】先生と恋をしましょう!
「模範生の何が悪い。それに、キミが我慢出来るって思ってるんだろうな。その作られた笑顔に疑おうともしないんだな」
作られた笑顔…そんなこと言われたことなかった。
先生は、何でわかるんだろ。
何で、私に優しくするんだろ。
「キミの涙も見たい。それから、本当の笑顔も。苦しみを、ワタシにくれないか?ワタシも一緒に背負うから。だから、ワタシだけを信じてはみないか?」
その言葉が、偽者の自分を崩すのは非常に容易かった。
涙を流すのも、誰かに優しくされるのも、誰かに抱きしめて貰うのも、知らない感触だらけで眩暈がした。
泣き声をかみ殺し、その腕に、胸に縋った。