【完】先生と恋をしましょう!
先生は、突然此方を振り返って手を差し出す。
何、その恋人みたいな感じ。
先生って本当に優しいよ。
何か、ずるい。
甘い誘惑に打ち勝つことも出来なくて、私は少し走って先生の元へ近付く。
でも、その手は繋げない。
「……わわわっ!」
不意に、手を繋がれ色気のない声を出してしまう私。
先生は面白そうに此方を見てから、中へと入っていく。
ドキドキは1日収まりそうにないね。
ビニールハウスの中へ入ってみれば、思ったより見に来ていた人がたくさんいた。
その中は、花の香りがひしめき合い、普段は感じられない甘い匂いで満ちていた。
「甘い…」