【完】先生と恋をしましょう!
「温室でも、桜は育つんだそうだ。今は技術が発達しているから年中見られるんだ」
学校の近くの桜と同じピンク色。
太陽を浴びて、キラキラしている。
桜って本当に好き。
春という季節も好き。
「先生、ありがとうございます」
頭を下げて、桜の木により近付いた。
人工的に咲いているからか、少しピンク色が淡い。
綺麗だけど…何か可哀想。
「気に入ったか?」
「はい!でも…季節外れの植物は、どれも寂しそうです」
何か、先生ならわかってくれる気がした。
私の本音を見抜いた先生なら…わかるんじゃないかって。
「そうだな。やはり、一時だけ咲くから美しいのかもしれない」