【完】先生と恋をしましょう!
「行くな、美空」
先生の言葉と共に、風が舞う。
桜がひらひらと舞い散る。
先生こそ…桜みたい。
思わず、頷いてしまいそうになった時、無情にも電話が鳴り響いた。
プルルルルル
「はい、あー…え?…しかし…わかった。すぐ帰る」
先生は、眉間に皺を寄せて、申し訳なさそうな顔をして言った。
「アイツが部屋を準備したそうだ。悪いが、帰ろう…」
「はい、いいですよ!私、すごく楽しかったですから」
飛びきりの笑顔を浮かべ、先生との曖昧なラインを切る。
これで、最後か…もう少し一緒に過ごしたかったな。