【完】先生と恋をしましょう!
「私ね、彰人の姉の柊琴美(ヒイラギコトミ)。彰人に頼まれたのよ。アナタの様子がおかしいってね。もう大丈夫よ、私も居るし彰人も居るから。弟をよろしくね」
少し苦笑いしながら、ふしだらな教師でごめんねって琴美さんは言った。
柊彰人……それは、先生のことだよね。
私を心配してくれたって?
違う…これは夢。
目が覚めたら私は、地獄に戻るんだもん。
期待するだけ無駄だよ。
「美空!」
遠くから先生の声と、コツコツと駆け寄る足音がした。
何も言わずに、抱き締められたらこれが、夢でもいいと思った。
そして、私の意識は途切れた。