近すぎる距離~伝わらない想い~
なんにもなくて目をあけると
棗君はわらっていた
「ははっ」
大笑いだしっ
「騙したなっ!!ぶーー」
「何?キスするとでも思った?」
「うっ・・・」
「図星!?」
「ち、ちがいますぅ」
「噛んでるとこから図星だなっ」
バーカと続ける棗君
「馬鹿っ」
「今なんていった」
「なんにもいってません」
「残念俺には聞こえてんだよ」
棗君の顔がまた近づいてくる
やっぱり目を瞑ってしまう私
「んっ」
鼻を摘まれました
目を開ける私
「バーカ」
「馬鹿じゃないもん」
馬鹿じゃないもんと繰り返す私
真っ赤な顔を隠すようにして自分の部屋へ返る
「おいっ」
「な、なんですか」
「あと30分ででてこいよ?」
「ど、どうして・・・ですか」
「飯を買いに行くからだよ」
嫌だともいえず
はいと続けて早足で返る私だった