嘘。『彼』
「沙良さぁぁん〜」



ハルが私の顔の前でブンブン手を振る。



「何??」



私はハルを見る。



「沙良さんって彼氏居ないのぉ〜?」




「彼氏?居ないよ〜!だってモテないもんっ」



照れる振りをしながら、軽く流した。




「そんな訳ないでしょっそんだけ綺麗だったら〜でも逆になんか完璧すぎて、男は近より難いのかなぁ〜」



「誉め過ぎだょ〜」




私は常に笑顔だ。



「俺…沙良さんの事知りたいんだょね〜本当に笑ってる顔見たい。」




真面目な顔でハルが、私の顔を見つめる。




「沙良は沙良だょ。」




私も真剣な顔で微笑みながら、ハルを見つめた。





「取りあえず、沙良たんを知る為に、番号教えて♪」



さっきまでの真剣な顔がころっと変わり、懐っこい顔になった。




私はハルの携帯に自分のメアドを打ち込んだ。



「はいっ!」



「やったぁぁ!番号ゲットっ!」




ハルは満足そうに携帯をブラブラさせていた。



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