嘘。『彼』
「ってかあんたが着いたホストくんはどぉなの?なかなかいい顔ぢゃん。」




「あぁハル?別に興味無い。」



私はタバコに火を付ける。


「まぁあんたはタイプじゃなぃかもね〜」



南はガハハと笑いながら枝豆を口に入れた。



リリリリリ――
リリリリリ…



「もしもしぃ?こうくん〜っ」



南の声の色からすると、彼氏だな…



人の事二重人格とかいいながら自分も人が変わったようじゃん…



南は彼氏の前では可愛くなるのだ。



3年もよくやるょ…



ある意味尊敬。





南の電話をする姿を見ながら、自分の携帯を取り出した。




受信メールを見るとハルから二件届いていた。




「ホスト…か…」



沙良さんは悲しそうな目をしてる――



女は弱い生き物だ。


いい男に、綺麗やかわいいって言われて、嫌な気持ちになる子は居ない。



でも、よっぽど、その男がタイプで無い限り、それだけで女は落ちない。



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