嘘。『彼』
「ごめ〜んマスター閉店間際にっ!なんか飲み足りなくて!」




「いいよ〜久々に沙良ちゃんの顔見れて嬉しいょ〜」



マスターはそう言うと、カクテルを作ってくれた。






結局その店を出たのは、もう七時過ぎだった。




外は明るく、朝の日差しが眩しい。




久々だな…朝まで飲むの…







前は――
帰る頃はいつも朝だった。



朝日が切なくて―





太陽が嫌いだった。





ずっと夜で時間が止まってて欲しいと思ってた。




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