嘘。『彼』
「いづたぁぁぁ!!」




タクシーに乗ろうとしたら、聞き覚えのある叫び声が聞こえた。



振り返ると、そこに居たのはりおちゃんだ。




「りおちゃん!?」





「あぁ〜沙良ひゃんだぁぁ!!なぁにしてるんでつかぁ〜」



またベロベロに酔ったりおちゃんは舌が回って無い。




「凌也くんの所??」




コケたりおちゃんを起こしながら聞いたらやっぱり凌也の所の帰りらしい。




「ハルくんがぁぁかなひ沙良ひゃんの事きにひってるみたひでふょ〜」



取りあえずりおちゃんの話しは聞き流して、タクシーに乗せようとした。





お酒はどちらかと言うと強い方のりおちゃん。



こんなに酔っ払うまで飲むなんてどんだけ飲んだんだろう。




「わたひぃもうお金なひでふ〜あるいてかへりまふ〜」



「はっ!?タクシー代もなぃの!?」



りおちゃんの財布を見ると十円玉が二枚だけ…







今日給料日だったのに…




私はしょうがなくタクシー代を渡して、りおを無理矢理タクシーに乗せた。




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