嘘。『彼』
次の日の朝になっても薬が効かず熱は下がらなかった。






布団の中から腕を出して携帯を探す。




タクシーを呼んで、キツイ体を無理矢理起こし病院に向かった。







一人でこの高熱は少しきつい…




心細くなった。



そんな時いつも思い出すのは雅人の事。







急にお腹が痛くなって、我慢出来なかった時、雅人に朝方電話した。



タクシー代も無かった私は、雅人に頼った。



雅人は仕事中だったけど、終わったらすぐに帰ってきてくれて、私を病院に連れてってくれたのだった。




今までに無い痛みに一人心細かったけど、雅人が居る事ですごく安心感に包まれた。







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