嘘。『彼』
「ねぇ…雅人?」





「何?」




俺は笑顔で答えた。




「お金欲しい?」





「えっ…?」





金…そりゃ欲しいに決まってる。


いくらNo.入ってても、給料なんて貰ってるやつは貰ってるだろうが、こんな小さな店じゃたかが知れてる。





「欲しい?」



沙良は真剣な顔で聞いてきた。




一体何がい言いたいんだ…




お金の話しは嫌いなはずなのに…




「そりゃあ…〜欲しいよ。」







「一ヶ月仕事しない? 」


「仕事…」



仕事って…こいつ俺になんかやばい事でもヤラせる気かよ…



断ろう―


聞く前に。



金は欲しいけど、厄介事は後免だ。



「でも金はやっぱホストとして稼ぎたいからさぁ〜…」







「ホストとしてだょ?ホスト雅人として。」







沙良は笑顔で言った。





ホストとして…?




俺に何を求めてるんだ?





< 55 / 85 >

この作品をシェア

pagetop