嘘。『彼』
「じゃぁ決まりねっ。今日仕事終わったら、家に来てね?」


沙良は嬉しそうに微笑む。




「分かったよ。」






そして沙良は帰って行った。






札束を残して―







沙良は、俺より一つ年上。


三、四年位前、突然、沙良と言う名前の女からメールが届いた。



確か…営業に行って、メアド交換したはものの、サッパリ顔すら覚えて無くて、今から行くから、場所教えてと言う突発的なメール。




近くまで迎えに行ったら二人の女が待っている。


俺はどっちか分からずに、あんまり目を合わせず店に連れて行った。






取りあえず、他の奴に指名はどっちか聞いてもらって、沙良の隣についた。






「久々ぁあ〜」



とりあえずそう言ってみた。



「えぇ〜覚えてる〜?」



覚えて無いとも言えないし…



沙良の顔を見た。








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