嘘。『彼』
「あぁ〜雅人〜遅いょ。」



「亜紀子は?」




「きれて帰ったょ?ってかあんた家に2日帰ってないんだって?」



この時、俺は亜紀子の家に住んでいた。




「まぁ…酔い潰れて店で寝てた…」





「ならいいんだけど。亜紀子はっきり言わない子だから、壊れる前にちゃんとフォローしときなよ?サイトの件もあるし…」





「サイト?」






サイトとは夜の仕事の噂話や、ありもしない事とか散々書かれてるやつだ。
ホストやキャバ嬢が散々叩かれれる





「あんた見てるでしょ?沙良の名前で、散々書かれて飲み出ると最近あんたの客にすぐ絡まれるんだから。まぁ亜紀子も亜紀子だけど―」





「あぁ…」




確かに沙良の名前は何度か乗ってたけど、実際絡まれたとか聞いた事なかったし…



全く



何にも言わないで―




「ぢゃっ!私も帰るわ!」





「ぅん。ありがと〜」





南をエレベーターまで送って、俺は手を振った。




「はぁ〜」





今日はちゃんと家に帰ろうかな…





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