嘘。『彼』
結局俺はその日紗知の家に行った。



少しビックリしてたけど、ハニカミながら、紗知は俺を受け入れた。











「急に押し掛けてごめんな?」



「全然いいよっ!また…会える?」



「また会ってくれんの?」



「ぅん…また会いたい…」



帰り際、紗知を抱き締めて頭を撫でた。



「じゃっ…また…」









ドアを閉めると同時に、携帯が鳴った。




亜紀子か…





俺は店に付いてかけなおした。












「もし…もし…御免今起きたぁ…」



酒も抜けて俺は冷静だった。



『大丈夫?3日も連続で…体きついでしょ?』



心配そうな声。


亜紀子も酒が抜けて冷静だった。



「まぁね…また今から仕事だから。」




『ぅん…。昨日後免ね?』




「別にいいよ…じゃ。」




『あっ…今日は帰れる?』




「多分ね―」




『仕事頑張ってね…じゃぁ。』




何だか冷めた会話。





俺らっていつからこんなになったんだろう。





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