【短】好き。
ある平日の昼下がり。
私は睡魔に負けないよう
何度も目を擦りながら、
必死で黒板に並んだローマ字を
ノートに書き写していた。
「ここ、試験に絶対出るぞー!!
しっかり覚えとくように!!」
中間試験前の最後の授業だからか、
先生の黒板を叩く手にも
力が入っているように思える。
一番眠くなる時間帯と言えど、
こんな大事な授業で
寝ている生徒などいない……
と、思った矢先。
(居たよ………寝てる奴)
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