【短】好き。
き
「ん………」
あ、起きた。
珍しいな、いっつもは
チャイムが鳴るまでずっと
寝てるのに。
「寝てたのか、俺。」
「うん。」
私に聞いたのかどうか
わからないけど、
ぶっきらぼうにそう答えてやった。
視線はノートに向けたままで。
「なぁ、後でノート見して?」
……そう来ると思ったよ。
「イヤ」
きっぱり拒否すると、
彼の動きが一瞬停止した。
そしてボソリと一言。
「可愛くねぇなー……」
.