指折り★Holiday
その溺愛ぶりは、
半年も前から追っかけてるくらい。
物語が繊細で、
言葉の1つひとつがとっても綺麗。
「昨日もねー、
いいとこで終わったから楽しみでさー。
でもまたいいことで終わったんだよね~。
明日もまた寝坊かな~」
「寝坊予告してどうすんの」
呆れる綾乃にへへっと笑って、
鞄を手にとった。
「何してんの?」
「ちょっと携帯触ろうと思って。
更新されてるか気になる!」
「そーですか・・・・・・・」
ワクワクしながら、
鞄のチャックに手をかける。
あれ、開けっ放しだ。
よくあることだから気になんてしなかった。
だけど、この開けっ放しの鞄が、
思わぬことを引き起こした。