指折り★Holiday
横目で見た譲輝くんは、
珍しくあたしのほうを向いていて。
なぜかニヤニヤ笑ってた。
「え、何?」
「もう、寝坊できねーな。
最低、3日はさよならかもな」
「え、え? 何が!?」
「校則、重くなったらしいよ。
ついでに、あのフェンスも無理っぽい」
「うそっ!!」
背もたれに預けた背中を、
一気に起き上がらせる。
譲輝くんに詰め寄り、
服を掴んでガクンガクン揺らす。
「なんで? なんで!?
あたしアレ無理になったら毎日遅刻!」
「え、そんなに遅刻してんの?」
あたしに揺すられたまま、
ありえないよって視線を浴びせる。
でも!
そんな事気にしてられない!!
なんでぇぇえええ、と叫び続けるあたし。
仕舞いには、
譲輝くんに怒られるんだけど。