指折り★Holiday
胸の中にある、
暖かくて、柔らかい“何か”。
その何かが、
日に日に大きくなるのを感じて
毎日、少し不安になる。
なのに、全然イヤじゃない。
変にソワソワして、
譲輝くんに会える金曜日を
指折り数えてる――――。
ねぇ、譲輝くん。
もしもあたしが
譲輝くんにこのことを言ったら、
譲輝くんはどうする?
小説の役に立てちゃうかもね。
確かにあたしの中にある、
何か大きく暖かい感情。
この気持ちの名前に、
あたしはまだ気付いていなかった。