指折り★Holiday
だんだんと不機嫌な声になる
譲輝くんにびびって、
ポケットに入れっぱなしだった
携帯を、光の速さで渡した。
マッハ1は出たんじゃないか。
ってゆうか、
お金をせびられると思ったあたしって・・・
とんでもない勘違いに、
顔が自然と苦笑いになった。
ごめんなさい譲輝くん。
なんか申し訳なくて、
心の中で譲輝くんに謝っといた。
「はい」
「ぅわあああ!!」
譲輝くんの手から離れた携帯は、
ふわりと宙を舞ってあたしの手元へ。
いきなり投げられたもんだから、
反応しきれず危うく落とす所だった。
今日、最大の溜息が漏れた。
「何? キャッチ出来ないの?」
「えぇ!したじゃん! 今したじゃん!」
「微妙じゃん」
クククッと、
かみ殺した様に笑う譲輝くん。