指折り★Holiday
好きなモノ。
猛ダッシュの成果か何か、
教室の黒板には
【小西 遅刻】
と書かれることはなかった。
明日は筋肉痛決定だ・・・・・・
「菜子、今日もギリギリだったじゃん」
朝のHRが終ると、
あたしの席に呆れたように
近寄ってくる綾乃(アヤノ)。
あたしの中学からの親友。
“譲輝くんがネガネとったら~”
って言ってたのは綾乃ね。
「えへへ~、まぁね」
「えへへ~、じゃないよ。
一昨日もだったじゃん、遅刻未遂。
まぁた、フェンスでも越えたの?」
「一昨日は越えてないよ!」
「今日は越えたんだ」
「・・・・・・・まぁ」
苦笑いしながらそう言うと、
綾乃は呆れたようにおでこに手を当てた。
「そんなに寝坊ばかりするぐらいなら、
夜更かしするまで携帯小説読まなきゃいいのに」