指折り★Holiday
声がする方へ進んでいくと、
たどり着いたのは和室。
なんだろ。
開けっ放しのふすまから中を覗くと、
たくさんのアルバムが押入れから出されていた。
「うわー、すっごい量」
「見てー、菜子のちっちゃい頃」
「わ! ぶっす。サルだよ」
「変わってないんじゃない?」
「・・・・・・どういう意味?」
にやにや笑うお母さんを睨みながら、
近くにあったアルバムを手にとった。
その場に座って、
1枚1枚ページをめくる。
「なつかしいな~・・・・・」
「でしょ? 押入れ整理してたんだけど、
見出したら止まらなくってなっちゃって」
「何冊もあるじゃん」
「えーっとね。
菜子が6冊で、お兄ちゃんは8冊ね」
・・・・・・多ッ
あまりの数に、
思わず全体を見渡す。