My Sweet Sweet home

ほんとは襲ってほしいんだけどな・・・。




そんな気持ちはおくびにもださないで変わりに




「アイス食べたい。」




まったく関係のないことを口にした。




あたしダメなの。こういう話になると嫌でも拓兄に抱かれることを、多かれ少なかれ想像してしまう。




そうなるとこう、体の奥深く、あたしが知らない何かが甘く疼いてしまう。




体がいたたまれなくなって、体制を変えながら話題を変えた。それが




「アイス食べたい。」






「おまえなー。いっつもめし食ったあとアイスアイス騒ぐんだから先買っとけよー。ほんと学習能力のないやつ。」




あきれながらも拓兄の目はどこか優しくて。




「ゆかちゃん俺のでよかったらたべてもいいよ。抹茶すき?」





まだ半分以上残っているアイスをあたしに差し出してくる男性A。




あたしの筋肉がそれを受け取る準備を始めるより前に




「あー、いいよ健二。こいつまるまる1個食わないと、どーせ後から食い足りなねーだのなんだの騒ぐんだから。おら、買いに行くぞ。」




拓兄は財布とタバコをジーパンのポッケにいれながら立ち上がり、ついでにあたしも立ち上がらせた。




男性A・・・じゃない、健二先輩が関節キスの口実が潰されてショックを受けているのは火を見るよりあきらかだった。




あたしと拓兄が部室を出て行くのをお姉さまがたが、恨めし気に見ていた。




それを横目で捉え、フフッって心の中で優越感にひたった。




受け取らなくてよかった。
















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