My Sweet Sweet home
ママ、パパ、修平、拓兄におやすみを言ってあたしは自分の部屋の、自分のベッドに渋々はいる。
はいりながら拓兄の彼女というポジション、妹というポジションについて考えた。
今までにやつはたくさんの女と付き合っていた。初めの頃は、いじけたり拗ねたり、部屋に閉じこもったりしていた。
けれども、何度も何度もこうとっかえひっかえしているのを見ているうちに、それにも慣れてしまった。
実際妹でいた方が別れが来ることはなく、ずっと一緒にいられるんだなんて思ったりもした。
そんな風に考えられたのも、彼女たちとあたし、確実にあたしの方が大切にされている自身はあったし
実際彼女がいても拓兄は保健室の先生、医務室のお姉さん、その他代名詞がつかないお姉さまがたと次々浮気してたから。
なぁんだ、拓兄にとって彼女ってそんなに重要なポジションじゃないんだ。って思ってた。
けれども彼女というポジションにいたのなら、わざわざ雷を待つ必要なんてなく、当たり前に拓兄の横で眠ることが出来るのだ。
それが至極当然の権利として与えられている。
外はまだ雨。なんとももの悲しいような、憂鬱なような落ち着かない気分を背景に、奇妙に心は奮い立ってイライラしてきた。
ゴロゴロゴロロ
あたしの心に雷が鳴る。
あたしはベッドを抜け出した。