My Sweet Sweet home

ママ、パパ、修平、拓兄におやすみを言ってあたしは自分の部屋の、自分のベッドに渋々はいる。





はいりながら拓兄の彼女というポジション、妹というポジションについて考えた。





 今までにやつはたくさんの女と付き合っていた。初めの頃は、いじけたり拗ねたり、部屋に閉じこもったりしていた。





けれども、何度も何度もこうとっかえひっかえしているのを見ているうちに、それにも慣れてしまった。





実際妹でいた方が別れが来ることはなく、ずっと一緒にいられるんだなんて思ったりもした。





そんな風に考えられたのも、彼女たちとあたし、確実にあたしの方が大切にされている自身はあったし

実際彼女がいても拓兄は保健室の先生、医務室のお姉さん、その他代名詞がつかないお姉さまがたと次々浮気してたから。





なぁんだ、拓兄にとって彼女ってそんなに重要なポジションじゃないんだ。って思ってた。






けれども彼女というポジションにいたのなら、わざわざ雷を待つ必要なんてなく、当たり前に拓兄の横で眠ることが出来るのだ。






それが至極当然の権利として与えられている。






外はまだ雨。なんとももの悲しいような、憂鬱なような落ち着かない気分を背景に、奇妙に心は奮い立ってイライラしてきた。







ゴロゴロゴロロ







あたしの心に雷が鳴る。


あたしはベッドを抜け出した。







< 18 / 64 >

この作品をシェア

pagetop