My Sweet Sweet home
唯に電話してみようかなんて一瞬考えたけど、それもすぐやめた。
電話したところでどうにかなる話でもないし、余計寂しさを募らせるだけだ。
寂しいなんて、一度口にだしてしまったらもう後には引けない。寂しさが募り募ってどうしようもないところまで行ってしまう。
今ちょうどいい所で自分を保っているし、誰にも話す必要はない。第一寂しいなんて言うのは、あたしには似合わない。
これが拓兄の言うあたしがため込む性格だっていう事なのかな。
もう一服したくなってあたしはベッドから抜け出た。
それと同時に車の音が近づいてきて、あたしの家の前で止まった。バタンってドアが閉まる音がした。
期待で微かに胸が震えた。
急いで窓の外を見ると拓兄が駆け足で玄関に向かって走ってた。