My Sweet Sweet home
第2章 それぞれの思い
いやがらせ
次の日大学で見た拓兄の彼女、もとい元彼女は目を真っ赤に充血させていた。
友達になぐさめられながら学食でうどんを注文したようだったけれども、それはまったく手つかずのようだった。汁をほとん吸収したのびたうどんがそれを物語っている。
あたしはというと、拓兄と二人でいた。こちらもうどんを注文していてが(なにしろ今日はうどんが安いのだ)あちらとは対照的にずるずるすすり上げ間食も間もなかった。
ふいに元彼女と目が合った。
あたしを恨みがましく睨んできたのも束の間、すぐにワッと泣きだしてしまった。
変わりに友達らしき人があたしを鋭い目つきで見てきた。
拓兄にちらりと目をやるとまったく気づいてないという様子で、すでに残りの汁を飲んでいた。
気づいてるくせに・・・
あたしはあの女が泣こうがわめこうが一向に気にかからなかったので、残りのうどんに取りかかった。