My Sweet Sweet home

「ねえ、なんであんなグッドタイミングであたしを助けに来れたの？エスパー？」



「バカ。んな訳ねーだろ。てかその前にやっぱりお前俺に隠し事してただろ！あんな目に会うまで隠しやがって。」



帰りの車内。



結局隠してたことも拓兄にばれてしまったし、怪我は負うし、唯を傷つけてしまったし、まったくとんだ数週間だった。




「ごめんなさい。」



「フッ珍しく素直だな。どうした？脳みそまでやられたか？」



拓兄は驚いたような可笑しいような顔でこっちを見た。



「せっかく謝ったのに。でもね拓兄、どっちにしろおあいこよ。拓兄もあたしに隠し事してたもの。」



「ん？」



「拓兄あたしが雷の日にひとりぼっちにならないために綾と別れたのね。あたしのために。」



あたしは拓兄にいたずらっぽくニヤリとした。



「バッカ。お前が帰んないと後からうるせーからだよ！」



そう言ったものの明らかに焦っている拓兄。



こんな光景は珍しくて、拓兄はとてもかわいかった。



「それでもあたしのためには変わりないよね。拓兄はゆかがそんなにかわいいんだ。」



そうしてますます拓兄をニヤリ顔で覗き込んだ。


「バカ、お前こっち見んな。」