愛の華
三木さんの体はしばらくして離れた
私のお腹がすごく冷えた気がした。
さっきまで当たっていた三木さんのズボンと服は、私をあっためてた…。
冷めきっていた私の、心も体も一緒に―――。
「…あ、俺そろそろ仕事行かなきゃなんねーんだ…」
時計を見ながら舌打ちをした。
そして、私の頭を撫でてからまた宏太みたいな優しい笑顔になった。
「椿…もしよかったら、今日の夕方にまたさっきの公園に来て…?」
「…夕方? 何時ぐらい…」
「朱里の夕方と、俺の夕方…。違うし同じかもしれない。
…だから、相性ためしてみよう―――?」
あなたはそう言って、私の前を去っていった―――…。
ねえ、さっきの舌打ちはどういう意味だったの――…?
その笑顔は…本当に私に向けられていたの――…?