愛の華
「宏太…ぁっ…!」
いつの間にかその写真を手に取って、抱きしめながら泣いていた。
もう帰ってこないのは分かってる。
けど…そんな現実が辛すぎるの―…。
泣かないようにしたって、いくら我慢したって…
一日に一回、必ず涙が出てくるの…。
「宏太っ…こう…たっ……!!」
どんなに瞳を閉じても、あなたしか浮かんでこない
自分の泣き声しか耳に入ってこない
こんな毎日…いつまで続くの…?
あなたが帰ってくるまでというならば、私は永遠に泣き続ける
死ぬまで…あなたのことを考えて泣き続ける。
声にならない、悲痛な泣き声だけを部屋に響かせて…
私はあなたのことだけを思い出す――…。