嘘つき②【-臆病-】
帰って一番初めに外に出たのは母の命日の為。
あたしは墓前に手を合わせる。
日差しが眩しくて、少し目を細めた。綺麗に掃除されたお墓、新しい花。
…来てたのね?
その花が指す人物は1人しか思い浮かばない。多分、父の変わりに毎年花を添える。
…愁哉さん。
心の中で呟いてから
あたしは母の眠る墓に手を合わせた。
あたしは、間違ってるのかしら。
ねぇ、瑠香さん。答えは何だったの?
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