放課後Kiss
あたしの…目の前には、
久々に見た…蓮の姿。
そんな連の首に細い腕を絡ませている、女の人。
深く、キスを交わす2人。
「…。」
…分かってた。
あたしだけじゃないって。
…分かってた。
蓮は、ただの賭け。…ただの遊びだったことくらい。
…分かってた。
……分かってたよ。
「…っ」
なのに。
なのに…。
―――ズキッ…
何で、こんなに胸が痛むの?
…なんで…っ
―――ズキ…ッ…
こんなにも目の前が歪むのよ…ッ。
「…ッ!!!」
あたしは勢いよくその場から立ち去った。
走って、走って、
ただ、今見た現実を認めたくなくて。