放課後Kiss
放課後に、愛のKiss
「…、」
…何思い出してんだか。
…てか。
もう9日も経つってわけ?…あれから。
リナの様子は、至って初めと変らず。
…俺も、別に変らない。
…案外、この賭けはリナが勝ったりしてね。
はぁ…、と無意識に吐き出されたタメ息。
チロ…っと窓の外を見ると、綺麗なオレンジ色で。
そんな、自分さえ隠してくれる夕日に軽く目を細めた。
そんな教室の中。
目だけでリナを探す。
「……」
また、一体何を考えているのか。
そう思いつつ、俺はリナを呼ぶ。
「…リナ」
「……」
…まぁ、気づくわけねぇよな。
はぁ…、とただなんとなくタメ息をついて。
「…リーナ」
ジッと梨奈を見つめながら、俺はリナの名前を口に出した。
「…っごめ…」
どうにかハッと我に返って、リナはそう言った。