放課後Kiss





「…え……ンッ!!」




そんな、縮めた距離に。


グッと力を強く重ねる唇。


強引に分け入れる舌。


あまりに荒々しいと分かっている口内の愛撫。


リナの目尻には微かに涙が浮かんでた。




…だけど。



「…っんーーー!!」



ドンドンと叩かれる胸板。


…んなことで、力なんて緩めない。


…緩めて、やれない。


キスだって止めない。





…今だけは。


せめて今だけは…、リナを独占したい。





…そんな“理性”の文字さえない自分の行動に、どうせならリナの全てを奪ってやろうと思った。


…いつか、麻由美にしたように。



アイツの前で。


甘く、甘く。



俺が。

梨奈を。



鳴かせてやろうと。







< 42 / 56 >

この作品をシェア

pagetop