放課後Kiss
「…リーナ」
「…っ、ごめ…」
ハッと我にかえって、あたしは焦ってそう呟いた。
そうだ。
あれからだ…あたしが蓮を風の噂で知ったのは。
蓮はこの整った顔なだけ合って人気者で、ファンクラブまであるらしい。
今まで気にしていなかった分、“平野蓮”という人物を知ったことで、自然と耳に情報は入ってくるようになった。
…気がつけば…、
いつからか、あたしと蓮は放課後。
放課後だけに…、キスをするようになった。
理由はない。
意味も…、ない。
ただ、唇を重ねるだけ。
…まぁ、蓮にしてみればあたしを落とす為だけの行為に過ぎないんだろうケド。