落下星 ~キミがくれた、永遠の初恋~

少し寄り道したので、家についたのは夕方の6時過ぎだった。

駐車場にはすでにお父さんの車が停まっていた。


玄関を開けると、奥からシャワーの音が聞こえてきた。

お父さんがお風呂に入っているんだろう。


あたしは靴を脱ぎ、まっすぐ自分の部屋に向かう。


が、少し開いたリビングのドアからおばさんの背中が見えて、思わず足を止めてしまった。


……何をしてるんだろう。


てっきり台所にいると思ったのに。

おばさんは床に座り、大きな箱の中をのぞいている。


まあいいか。と思い、再び歩きだしたとき。

ギシッと廊下の床がきしんだ。


その音を聞いたおばさんが、驚いたようにこちらを振り返った。



「藍ちゃん……っ」



おばさんはあたしに気づき、あわてて箱のふたを閉めようとする。

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