落下星 ~キミがくれた、永遠の初恋~
……なんだか変な場面に遭遇してしまったな。
俺はしばらくポカンとしていたけど
あっ!と、彼女のことを思い出した。
しまった。ついケンカに気を取られて、すっかり頭から抜けてたじゃん。
もしかしたらさっきのメールは、彼女だったのかもしれない。
直感は当たり、携帯の画面には『桃崎さん』と表示されていた。
だけどそのメールの内容は、俺が望んでいたものとは違った。
【やっぱり行けなくなりました。ごめんなさい】
ガクッと肩が落ちる。
ここでドタキャンかよ……。
仕方ない。帰るか。
一度駅に戻りかけ、俺は足を止めた。
いや……もしかしたら、何かあったんじゃないか?
だって俺が知っている彼女は、簡単にドタキャンなんかする子じゃないんだ。
彼女が人を拒むときは……
たぶん、何かに深く傷ついたときだ。