落下星 ~キミがくれた、永遠の初恋~

ふと、斗馬くんを見てみると、

彼は会話に入ろうとせず、黙々とパラソルの準備を進めていた。



「……斗馬くん?」


「あ、暑いから、これセットできるまで日陰にいた方がいいよ」



目を合わさず、日陰の方を指さされる。



「え……大丈夫だよ?」


「そう」



なんだろう。そっけない。



「斗馬くん」



顔をのぞきこむと、パッと目をそらされた。


不自然にななめ上を向いた視線。

そして。



「わりぃ……ちょっと、目のやり場に困る」



は? 


ゴニョゴニョと言われた言葉は、何のことか一瞬わからなかったけど。


たぶん、水着姿のことを言ってるんだ。


……でもでもっ。

そんなに意識されたら、あたしだってよけい恥ずかしいじゃん!



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