【短】僕とセンセイの秘密
心愛の遊び心
高級レストランでランチする姉を前にして、僕は財布の中身を確認する

銀行に行って、20万ほど下ろしたけど…もうすでに財布の中は10万を切っていた

使い過ぎだよ

人の金だと思って!

午前中に、ブランドの服とバックを買ってさ

高級レストランで、一番高い肉を食べないでよねっ

僕なんて…一番安いサラダで我慢してるんだからっ

「あ、赤ワインの追加をお願いしまーす」

僕の心の声に全く気付かない心愛姉は、ボーイに声をかける

僕の…お金なんですけど!

弟の金で、好き勝手に振舞って、心が痛まないんですかねっ

「金メッシュ、いいよ
それでさ、学校に通えば?」

「できるわけないデショ」

「何で? 格好いいじゃない」

「僕の学校は、私立の進学校です」

「真面目クンがうじゃうじゃいるんでしょー
気持ちわるーい」

適当に高校に通って、そのままタレント事務所のマネになった心愛姉さんにはわからないでしょうね!

僕は父の会社を後継しないとなんですから

空兄はホストの店を後継して、僕が、父の会社を…

それが海堂家での暗黙の了解なんだから、必然的に僕が勉強しないとデショ

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