【短】僕とセンセイの秘密
「ちょっと、海堂クン
お話があります」

センセイは僕の耳を掴むと、店の外に引き摺りだして行った

「ちょ…痛いんですけどっ」

「仕事は兄の代理じゃないの?」

「もちろん、代理デスヨ」

「じゃあ、今日も?」

「いや…今日はぁ
…てか、センセイこそ、何をしているんデスカ?
僕と朝まで一緒にいて、もう渇いたんデスカ?」

「え? あ…別に、私はいいのよ
海堂クンは未成年でしょ」

「センセイがいいなら、僕だって何をしようといいデショ?」

「私は担任です」

ぴっとセンセイは背筋を伸ばして、僕を見上げた

「不倫しておいて、威張れないデショ」

「なんで、知ってるの?」

「男性の薬指に、指輪がありましたから」

センセイは僕から顔をそらすと、首を手で押さえた

「話は後でしまショ
夕方、センセイのアパートに行きますから
部屋にいてください」

「え?」

「あの人を待たせると怖いんです」

僕は笑顔で、センセイの顔を見ると店の中に入る

心愛姉は、センセイと一緒にいた男性と仲良く話をしていた

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