君を追いかけて
恋
時刻は3時を回っていた。
あたしが教室に戻るとみんなはもう部活や帰宅していて、誰もいない。
そして頭に残るのは、あいつのこと。
“俺、お前となら話せるかも”
そういって撫でられたあたしの頭は今もジンジンと熱い。
あれは一体何だったんだろう…
なぜかバクバクする心臓。
湊を思い出すとカカッと顔が真っ赤になる。
「…外の風に当たろ」
気を紛らわすためベランダに出た。
少し暖かい、なんとも気持ちの悪い風。
ふと、グラウンドを見てみた。
あ、湊。