君を追いかけて



時刻は3時を回っていた。

あたしが教室に戻るとみんなはもう部活や帰宅していて、誰もいない。


そして頭に残るのは、あいつのこと。


“俺、お前となら話せるかも”


そういって撫でられたあたしの頭は今もジンジンと熱い。


あれは一体何だったんだろう…


なぜかバクバクする心臓。


湊を思い出すとカカッと顔が真っ赤になる。


「…外の風に当たろ」

気を紛らわすためベランダに出た。


少し暖かい、なんとも気持ちの悪い風。

ふと、グラウンドを見てみた。








あ、湊。



< 22 / 25 >

この作品をシェア

pagetop