君を追いかけて
奏は、グラウンドでサッカーをしていた。
部活なのだろう。
奏を見るなりあたしはまた顔が熱くなった。
でも、やっぱりあたしは今日おかしいみたいで・・・
奏にあたしがここにいることを
気づいてほしい。
なんて思ってしまった。
「・・・・気づいて」
心だけでは収まらなかった思い。
思わず言葉に出してしまう・・・
「気づいてよ」
ねえ。
「気づいてってば」
気づいて。
「気づけよお・・・」
気がついて。
気づいて、気づいて、気づいて、気づいて・・・・・・
気がついた。