君を何度も~俺様☆天然~
「………ねぇ、大野君。」

「……何??新田さん。」

ズキッ

……やっぱ人前じゃ、≪大野君≫だよな。


何故か、今無性に傷ついた気がする。


「……ヨッシー君って、彼女とかいるのかな??」


「………は!!!???」

「だって優しいでしょ??

オモシロイでしょ??

背が高いでしょ??

スポーツ得意でしょ??

あんまり目立つ欠点って羽目はずし過ぎな所でしょ??」

「………バカな所とかあるけど。」

だいぶバカだぞ、あいつ。


「……あんまりそんな事気にしないよ??」


でも、それでもニコリと笑う杏。


……罪だな。


何で、杏の笑顔に焦ってんだよ。

ただの、彼女の笑顔なのに。


どうしてこんなに焦るんだよ。

「り……大野君は??好きなタイプとかある訳??」


杏は俺の焦った気持ちすら察知せず、質問を変えてきた。


好きなタイプか……。

「………とりあえず告白されたら付き合うみたいな感じだったからな、俺の場合。」



< 114 / 184 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop