君を何度も~俺様☆天然~
「………まさか青依があの事件を知ってるとは思わなかった。」


実際一時期はかなり話題になった事件だけど、


今となってはもう………。


「………知り合いに警察官がいて、その関係でね。」


「文花は最初は知らなかったよね??」


「当たり前でしょ。


平凡に暮らしてたんだから。」


「………もう、10年か。」

悪夢のような日からあれほどの日が立ったんだ……。


「案外あたし達、歳取るの早いね。」


「青依、おばあちゃんみたいな言い方しないでよ。」

「でも文花??


あなたこの前チェロ持つときに《ドッコイショ》て言わなかった??」


「………言ったっちゃ、言ったけど。」


「その言葉は、老化の始まりなのよ……。」

「いやぁ~!!まだあたし、ピチピチの15なのに……。」



「………あのさ、二人とも。」

「「何??」」





















「………軽蔑しないの??あたしを。」



《人殺し!!あの子を返してよっ!!》


《杏ちゃんってお母さんいないの??どうして??》


《人殺しのくせに何生きてんのよ!!》


《杏ちゃんがいると迷惑なんです。》





















《あんたのせいで母親が亡くなったんだからね!!》
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