君を何度も~俺様☆天然~
「一生って……。」

そこまで覚悟しなきゃ、聞けねえ話しなのかよ。

朱音は見透かしたように、薄ら笑いを浮かべ

「ないだろうね。

どうせあんたは15の恋愛なんか、青春の一時にしか考えてないから。」


「……だからなんだ??」

そんな重い覚悟しなきゃ、恋愛が出来ないって訳??

……やってられっかよ。

「まぁ、いいわ。

そんなあんたに教える価値もないし、

さすがの杏も、この事だけは誰にも言わないだろうしね。」


【お願い……あそこだけは……】

……くっそ。

今更ながら、さっきの杏の叫びが頭で響く。

アイツの苦しみって何だ??

この俺にも言えない事って何だ??

……自分の無能さが丸見えみたいで腹が立つ。


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