君を何度も~俺様☆天然~
「陸ー!!
新田さんをイジメルのは
程ほどにね。」

「あくまで紳士だぞー!!」

「……諒弥のはまだしろ、
悠羽の言葉は
聞き捨てならへんな。」

「「あ、焦ってる」」

「朱音や砂田と
さっさと行きやがれ!!」

少し上からだけど、
本当は応援してるはずの
陸の言葉。

赤くなってるし、
素直じゃないな~と
少しそう言う所も
好きなアタシは重症だ。

逆にアタシも
赤くなってきたし。

「……ねぇ、陸。」

「何だよ。」




「………今日のデート。
みんな成功するといいね♪」

後ろの四人を見ながら、
アタシは自然な笑顔を
自然に作り上げる。

「……当たり前だろ。
アイツラなら、
絶対幸せだろ。」

陸みたいに
そうは言い切れないけど、
その言葉に
嘘のパーセンテージはない。

「なら、アタシたちも
楽しまなきゃね。」

「まぁ、
もう楽しんでるけど。」

「え??」

あのアイスだけで、
もう楽しめたの??

不思議そうなアタシに、

「………お前がいたら、
大概は楽しいからな。」

何の言葉をかけても
真っ赤なリンゴにするのは、

「……陸のバカー。」

「バカはお前だよ、杏。」

不敵な陸だけだと
今は思ってます。

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