君を何度も~俺様☆天然~
「「失礼します。」」


第一診察室と言う
重たい壁を開けると、
顔に皺はあるが、
まだハリが残っている
おじさん先生がいた。



黙って俺等を見つめる先生。
………何かしたか??
思わず後退りする強烈な視線に、
逃げるように後ろを振り向いた瞬間






















「……久しぶりですね、
お祖父様。」
思わずアイツを疑ってしまった。


「お…じいさま???」
「そう。
俺の父方の祖父の縦畠 寛吾朗(カンゴロウ)。
青依の主治医なんだ。」
「どうも、大野君。
うちのアホ孫が世話かけて
すまんのう~。」
「あ、いや。」
別に世話かけてないし。
さっき会ったばっかだからな。



「ではさっそく本題に入るが
青依の友達の……新田 杏ちゃんは、
足に傷はあるが無事じゃよ。」
「ホントですか??」
先生はめんどくさそうにカルテをめくり、
「ああ。
あんなに血が出てたのに
神経を傷つけずに出来たから
リストカット癖があるんじゃないかと
心配されるくらいだからな。」
………よかった。
俺が目を離した隙に起こった出来事だから
かなり責任感を背負ってた。
とりあえず、
傷だけで済んだのが幸いだ。
すこしフゥーと息をつくと、























「…………ただ青依は、
かなりの死に近づいた。」
早くも息を止めてしまう言葉に出会う。
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