計算女 VS 天然男


「つか、勘違いすんなよ?

俺は、ただお前に愚痴ってただけだ。

どうかしてもらうつもりで話してたわけじゃねー。

期待なんてハナからしてねんだよ。」





ググッ

グラスを握る手に力が入る。



「…はい。」



そりゃ初めからわかってました。


俺にできるのは、話を聞くだけなんだってことくらい。


ヘタに何か協力するなんて、筋違いってことくらい。




でも、それじゃぁ…


この思いはどこへぶつければいぃんスか?


「憧れの先輩が悲しむ姿を見たくない、作り笑いしないでほしい」


慎吾さんのためっていうより、俺のためかもしれません。


でも…
何か言ってやりたくないっスか?


このまま終わらせていぃんですか?










こう思ってんのは俺だけですか?








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