アイドル様の秘密☆






「あ☆咲虜ー!!!」


廊下に出ると聞き覚えのあるテンション高い声。


振り返らなくてもわかる。



「ヒナ」


ニコニコ笑いながら駆け寄ってくるヒナの両手には紙袋やらお菓子やらが沢山。



いつものことだ。


「またもらったのかよ」


「しょうがねーだろ!!
女のコがせっかくくれるものを突き返せないよ!!
しかも半分咲虜宛てだし」


呆れ口調の俺に怒るヒナ。



沢山の紙袋やお菓子の正体はヒナと俺宛ての差し入れってワケ。


近寄るなオーラを放つ俺に渡せない奴らは何故かヒナに預けることが多い。


ヒナは顔立ちが幼く愛嬌がいい上に誰とでも気軽に接する為、一番預けやすい上に、ヒナ自身にもいろんなものを差し入れるみたいだ。


教室の自分の席に着く頃にはいつもヒナの両手はふさがっている。


それくらいだ。






< 117 / 160 >

この作品をシェア

pagetop