アイドル様の秘密☆
あんな完璧なんだもん。
そりゃいるよね。
ならどんなヒトだったのかなぁ。
きっと、あたしなんかより綺麗で、可愛くて、スラッとしてて……。
そのヒトにも同じように、甘く囁いたりしてたのかな。
キスとか…手繋いだり…ギュッとしたり……。
そう考えると、だんだん嫌な気分になって来た。
そして、気付いた。
…………ヤバい。
「あたし、こんなに咲虜のこと、好きになってたんだ…」
もう誤魔化せない。
過去に妬いちゃうくらい、好きになっちゃったんだ……。
―…でもこの恋が
どれだけ周りに影響を及ぼすのものなのか
そして
あたし自身が傷付くことになるなんて
この時はまだ
知らなかった―…。